その怖い事が
何処かに広がって
その怖い事が
誰かに聞かれて
その怖い事が
周囲に侵食して
その怖い事も
飲み込もうとして
その怖い事に
飲み込まれそうになって
その怖い事と
共有した感覚で
その怖い事が
当たり前の事で
知らなかった
そういう事実に
目をそむけて
真相の試練を
回避し続けた
代償は大きくて
でもそれは
乗り越えなければならない
一種の通過儀礼で
その悲しさとか
その怒りとか
その憔悴とか
その欺瞞とか
加速する
未来に対する不安と幻想
それはきっと
「生きる」事に直結した
どうしようもない世界の
この恐怖も
この希望も
結局は自分で掴み取る
自由意志の向こう側
加速した不安と幻想