天国ばかりを夢見る君はきっと地獄行き

感覚が視野を広げて
見えなかった物が見えてきて
理想だけでは済まされない
現実を直視させられ
それを苦痛と思うのかそれとも
快楽と思うのかは僕には解らない
それでも
僕はそこに居なければならなくて
それが天罰と感じる意思も
既に存在すらしておらず

奈落に突き落とされたようだ
その感触だけがあるんだ
見える風景は下に進み
僕は上りながら堕ちて行くんだ

だからここが苦痛なんだ
だからそれが快楽なんだ
それでもそれが怒りなんだ
だけどそれも喜びなんだ
僕は天国にいる
そこで僕は笑って首を落とされた

感覚が受信範囲を収縮して
見えてたものが見えなくなって
現実を放棄しようとした
理想が暴走を開始してしまって
それが開放なのかそれとも
孤立感なのか僕には解らない
それでも
僕はそこから脱出したくて
それを試練と思う心は
既に一片の欠片も存在していなくて

拡散していくようだ
その感触だけがあるんだ
見える風景は朧げに霞んで
僕は全てを手に入れ全てを破壊したんだ

だからここが苦痛なんだ
だからそれが快楽なんだ
それでもそれが怒りなんだ
だけどそれも喜びなんだ
僕は地獄にいる
そこで僕は笑って首を落とされた

君がそれを見ている
目に映っていたのは後光刺す天国の風景
僕は罠を仕掛け
君が地獄に落ちる様子を喜びの目で観察している