醜悪な顔は見せない
何時だって理想だけ見てる
ほら目の前の君も
そういう醜い正体を
隠しているフリをしてるんだよ?
多分ここは
地雷原のような場所で
一歩踏み出せば
八方塞な実情を
ただ実感させられる
それだけの場所
そんな現実
目を閉じても
焼け付いた肉の匂い
薄皮一枚でその事を隠して
見た目だけは飾り立てた
そういう場所で
きっとそれが普通という
虫唾の走る現実なんでしょうか?
遮断した世界の外側で
僕は羨望の眼差しで
美しさのある世界を見て
でもそれが嫌でたまらないんだ
耽美?
美学?
理想?
空想?
願望?
そんなもの「ここ」じゃ役に立たない
一皮捲れた
おぞましい醜悪さを
ここでは見なきゃいけないんだ
ほら
君だって臓物をはみ出させて
これ以上ないくらいの笑顔で
微笑んでるじゃないか
悲しくもないよ
ただ君の醜悪さが
気色悪くてたまらないだけ
怖くもないよ
ただ君の腐臭が
世界の外側まで匂ってきて
いっそ消してしまいたくなるんだ
それでも君は…