手の中に何もないここが「現実」という苦痛なのだとしたら

「彼女」は僕を無謀と言う
「彼女」は僕を無知と言う
「彼ら」は僕を無為と言う
「誰か」が僕を無意味と言った

「誰か」が僕を賛美した
「誰か」が僕を崇拝した
「誰か」は僕を賞賛し
「皆」が僕を犠牲にする

僕は僕で無くなって
あの頃思っていた事は
手の届かない幻想で
抜け殻の僕がこの先端で思う
もう
手の中に何も残っていない