撃つ側と撃たれる側
それに大義名分あろうとも…

ボウリング・フォ−・コロンバイン

マイケルム−ア監督作品

出演、マイケルム−ア・マリリンマンソン・チャ−ルトンヘストン・マットスト−ン

1999年4月20日、事件は起きた
トレンチコ−トマフィアを名乗る二人の少年が、コロラド州リルトンのコロンバイン高校で銃を乱射
12人の生徒と教師1人を殺害した後自ら命を絶った
時をほぼ同じくして、ミシガン州フリントの小学校で
6歳の少年が6歳の少女を射殺する事件が起きた



全般的に監督のマイケルム−ア氏の主観で作成された映画だと思えます
納得出来る部分もあれば納得出来ない部分もある
個人的な主観が良く反映された映画だと思えます

アメリカは銃が持てて
銃による年間の殺傷率がぶっちぎりで世界一
かのマリリンマンソンも作中で言ってましたが
アメリカのマスコミは年がら年中「何とか事件」を報道している
それが国民を無駄に恐怖させているという
お隣さんや知人を無意味に警戒し、武装し発砲する

銃を持つ事自体悪いとは思わない
ただ必要以上に警戒心を持つのは如何なものか?
彼らは一様に「敵がそこにいるから」と言う
その「敵」ってのは何なのか?
何というか、日本人の場合お隣さんとかは「こんにちわ」で始まると思える
でもアメリカの場合は「そこで止まれ!」から始まっているように思える
アメリカは自由の国……のはずですよねぇ?

アメリカ以上に銃の所持率が高いカナダでは
それでも年間の銃による殺人は数えるくらいしか起きていない
この差は何なのか?
驚く事にカナダでは家に鍵もかけないという
日本人のオレから見ても無用心極まりない様に思えるが
何となく懐かしさと憧れを感じるのは何故でしょう?
自分が思うに、「古き良き日本の長屋意識」みたいなものに通じていると感じます
だって昔は日本も「おう!醤油借りにきたぜべらぼうめ(笑)」って感じだったじゃないですか

ブッシュは他国にいちゃもんつけて戦争を仕掛けるし
国民は隣人を信用しないでビクビクと銃を抱いている
マスコミは連日の報道でそれに拍車をかけていたりする
何ていうか無駄に悪い連鎖反応ですね

オレはアメリカは好きだしアメリカ人も好きです
少なくとも嫌悪するほど思っちゃいない
ただアメリカの体制には幻滅してしまう
政治に大して関心が無くてもアメリカの暴挙とも取れる行動には
はなはだ疑問を感じ得ない
オレは思う
アメリカという「国家」は何かに理由をつけて
内外で単に暴れたいだけなんじゃないかと

マリリンマンソンはコロンバインの事件についてこう言った

監督「今、リルトンの人々が詰め寄ってきたらどうする?」
マンソン「何もしない、黙って彼らの話を聞くよ。誰もそれをしなかったじゃないか…」

ゴシックロッカ−・ショックロッカ−として
国内で忌み嫌われているマンソンでさえこういう行動を取ろうとしている
それさえ出来なくて何が国家だとオレも思う

マットスト−ンはコロンバインの生徒に対してこう言った

「大人は常に「勉強しなけりゃ駄目人間になる」って脅すじゃない?
 でも、学校を卒業すれば型にはまらないでBIGになれる無限の可能性があるんだ
 それをあの二人に教えるべきだったんだよ…」

これは持論になるが
学校の勉強やル−ルって何?
そんな事いちいち記憶しなくても自分の力で聖人にだってなれる
オレはそういう人間の力を信じたい
信じて何が悪い?



オレはいもしない神の奴隷じゃねぇ!
マリリンマンソンの楽曲より抜粋