一般の視聴者には関係ないかもしれんが
邦画を考える
元々邦画が大好きです
洋画も好きだけど、邦画のドロドロした雰囲気が好きなんですよ俺は
内容の濃さといい、アクションではなくスト−リ−重視で考えるスタイルといい
単純に自分が日本人だから愛着を持っているだけなのかもしれないけど
とにかく洋画より邦画派なんですよ俺は
でもこないだドラゴンヘッドを見たときに凄く感じた
監督の腕のヘタレさを
いや、飯田監督の映画は結構見てるんですよ
ナイトヘッドとかアナザヘブンとか
それでもドラゴンヘッドに感じたどうしようもない焦燥は消えない
その感覚はアナザヘブンにもあったんです
無駄にアクションに走っているというか
人間が人間の力で事件や難題を解決するのが好きなんです
でも、超常的なものを不必要に取り込むと正直2流のアニメを見てる気になってしまう
ドラゴンヘッドにしても同様で
主人公二人の「人間としての力」がすっぽり抜け落ちてしまっていたりするわけで
そこには感慨とか感動は無くなってしまうんですよ
ゾっとするような恐怖感とかね
アナザヘブンの時のキャッチコピ−は
「TVでは若者の熱狂的な支持を云々」だったと思うが
当たり前だ
のめりこんで考えながら邦画を見ている若者が何処にいる
美人の女優やアイドル、人気があるだけのタレントを主人公に起用して
それだけで連中は観に来るんだから当然と言えば当然
美女と派手なアクションと脈絡の無いラブスト−リ−しか求めていないオ−ディエンスに
邦画の良さの何が解るというのだろうか
アクション巨編が見たければマトリックスとかで充分だろうし
単純なラブスト−リ−をお望みならタイタニックとかで充分だと思う
そんな「巨編」映画俺はいらないし観たくもない
なんでこんな以前の書き増しのような事をまた書いているかというと
こないだ見た映画関係のニュ−ス
「最終兵器彼女、実写版で映画化!」
主演はバトルロワイヤルで主役を張った前田亜紀だという
確かに主人公の「ちせ」には合ってるかと思う
顔はね
それでも俺は深い失望感と不快感を感じ得ない
最終兵器彼女は原作を読んだが
正直発狂しそうな程の痛々しさのある作品だった
作者の高橋しん本人も言っている
「この本は読んだら売ってしまってください」
俺が思うに「体験した事は過ぎ去ってしまっていい」という事じゃないのだろうか?
なのに何故に今更メディアミックスなのか知らんが実写でやるのだ?
ドラゴンヘッドの時もそうだが、元ネタが2D作品で痛々しい(叉は暴力的)なものは
いざ実写に起こすととんでもない失敗を招く場合がある
確か「キャシャ−ン」もそういう評価を受けていたはずだ
「原作に漂う絶望感が感じられない」とかなんとか
そういうスト−リ−的に不完全なものを観て面白いわけがない
少なくとも俺はそう思う
単調でシンプルなスト−リ−であっても
伏線や状況の使い方次第では傑作が出来る事もある
そういう邦画は不思議と話題にならない
所詮オ−ディエンスは可愛いアイドルや、イケメンの俳優が出ている
派手なアクションか、チ−プなラブスト−リ−映画にしか興味が無いのだろうか?
「映画好き、映画通」と称するなら
もっと己の感性で見てみるのもいいかもしれないよ?
隠れているところに邦画の傑作は必ず存在するから